g. 重複漢字駅名

1, 現在の重複漢字駅名

i. はじめに

少々古いですが,重複使用漢字使用駅名 - 旧式マルスの入力コードとMARS for MS-DOSのデータに一覧があります.路線や駅の廃止,改称,第3セクターへの移行などによって重複漢字駅名は減りつつあります.

重複漢字駅名は,乗車券等の発着駅,入場券の駅名,乗車券の経由,定期券の経由(発駅や接続駅の次駅等を印字する場合),「クレジットカードご利用票」の発着駅の印字では,「(北)福 島」のように,括弧書きされた線区略号の後に駅名が印字されます.また,2文字の駅名なら,その間にいわゆる全角スペースが挿入され,1文字の駅名なら「(総) 旭」のように,閉じ括弧の後に全角スペースが挿入されます.3文字の駅名なら「(根)新富士」のように全角スペースは挿入されません.これらは線区略号が1文字であっても2文字であっても同じです.

ただし例外があり,「(函)桂川」(廃止),「(佐世)大町」「(可)大町」「(湖)小野」には全角スペースはありません.

経由印字でこの重複漢字駅名が用いられる場合,経由印字が長くなると,線区略号が省略されます.たとえば「(北)郡 山・新幹線・(北)福 島」は「…・郡山・新幹線・福島・…」になります.全角スペースは挿入されなくなります.

POS端末券では全角スペースは入らないことがあります.たとえばJR北海道の総販券(廃止)では「(函)白石駅」のようになります.JR九州のE-POS券では線区略号と開き括弧,線区略号と閉じ括弧の間にスペースが挿入され,「( 鹿 ) 川 尻」のようになります(twitter).

入場券に印字される駅名(発行箇所でない方)は,マルス券では,発着駅として印字されるものと同じようです.発着駅として印字される場合に線名略号が付されていれば,入場券でも線名略号が付されます.JR東日本のPOS端末券では同じではありません.どうやら駅ごとに設定できるようです(twitter).JR西日本のPOS端末券では入場券では線名略号が付されないことが大半のようです.

ii. 二文字の線名略号

日本語表記

  1. (田沢)
  2. (北上)
  3. (仙山)
  4. (武蔵)
  5. (豊肥)
  6. (佐世):マルス券ではこれだけ全角かっこが用いられています.

英語表記

  1. (武蔵):英語表記が併記されている場合は文字の大きさが小さくなるからか,全角かっこが用いられています.

iii. 確認できた線名略号の例

定期券

  1. (讃)高 瀬
  2. (徳)府 中
  3. (土) 旭:閉じ括弧の後に全角スペースがあります.
  4. (牟)中 田

2, 過去の重複漢字駅名

B-POS端末券では全角スペースが入っているかどうか不明のため,再現していません.Category:同名の鉄道駅 - Wikipediaに同名の鉄道駅へのリンクがあります.

重複漢字駅名現存路線名旧路線名マルス(現)マルス(旧)B-POS東POS四国POSE-POS推奨区間備考
生野(いくの)播但線石北本線生野(播)生野生野(播)生野→新井(100)
新井(にい)播但線信越本線新井新井(播)新井(*1)←生野(100)トキめき移管
長谷(はせ)播但線三江線長谷長谷(幡)長谷←(播)新野(100)
姫川大糸線函館本線姫川姫川→えちご押上ひすい海岸(170)
芦川(あしがわ)身延線宗谷本線芦川(身)芦川→市川本町(100)
亀山関西本線播但線亀山亀山→関(90)
高島山陽本線池北線高島(陽)高島高島(陽)高島→大多羅(100)S-POS画面上は「高島」
山陰本線北陸本線(陸) 泊→松崎(90)
免田(めんでん)七尾線湯前線免田(七)免田←(七)高松(90)
川西(かわにし)岩徳線名寄本線川西(岩)川 西(岩)川西川西→和木(100)
比良(ひら)湖西線能登線(湖)比 良(湖)比良←(湖)小野(120)
上戸(じょうこ)磐越西線能登線(磐)上戸(磐)上戸(磐)上戸→関都(90)
北河内(きたがわち)牟岐線岩日線北河内(*2)(牟)北河内←(牟)新野(あらたの)[180]錦川鉄道移管
桂川(けいせん)筑豊本線函館本線→けやき台(240)(東)桂川もあり
大正(たいしょう)大阪環状線広尾線→(環)福島(80)発行箇所表記には今でも線名略号がつく
大谷(おおたに)和歌山線気仙沼線(和)大谷気仙沼線大谷(おおや)駅は1997年3月22日に大谷海岸駅に改称

推奨区間は,特殊経由線等が調べられる駅が近くにあればその駅,(同じ)線名略号が付される駅が近くにあればその駅,そうでなければ近隣の駅.

  1. 東POSでえちごトキめき鉄道「新井」(あらい).
  2. B-POSで錦川鉄道線「北河内」(きたごうち).